2008年11月29日

新型インフル対策 その3 荒川区の例

東京都荒川区は、新型インフルエンザの患者が地域で出た場合の、役所の「対応マニアル」を作成し、先進的な試みが全国から注目を集めています。

対応の基本的な流れ )

1.区内で患者発生が確認されると、区長が健康危機対策本部を設け「区内発生宣言」を出す。
2.感染拡大の危険を減らすため、区役所業務は原則禁止。
3.「できるだけ区民を集めない」「業務は必要最小限に絞込み、下記4通りのマニュアル運行に移行する。
1)従来どおり続ける
2)方法を変えて対応する
3)中断・中止する
4)施設の使用中止

職員の意識など )

1.多くは「新型」の知識が乏しく危機感も薄かったので、昨秋から管理職対象に講演会を催したり、啓発本を読むことを義務付けた
2.それでも、業務の絞込みには「区民サービス」が低下する」と猛反発が出た。
3・「無策だと1波だけで区民1100人が死ぬ推計」と保健所が説き、やっと動き始めた。

具体的対応 )

1.各部署で徹底的に話し合った。
2.その過程で、他の自治体との連携や法改正が不可欠な業務も浮かび上がった。
3、区長が東京23区の特別区区長会に働きかけ、区長会として政府に「緊急要望」するなど動き始めた。
4.保健所は最前線で仕事を続ける職員のために、ゴーグルやマスク、防護服などの調達を進めている。
5.保健所の連絡先や発生時は外出しないように書いた3種類のリーフレットを全世帯に配布。
6.「あらかわ区報ジュニア」で、子ども向けの特集も組んだ。

担当課長の話 )

1.医師でもある保健予防課長は「あくまで初期対応策。大流行に備えては別のマニュアルが必要だが、一度に完璧を期すと何年もかかる。これをたたき台に進化させていきたい」
2.マニュアル作りを通して、対策の必要性を区職員が理解したことが一番の成果。

対応例 )

1.学校 即下校・閉鎖
感染の疑われる人が子どもの同居家族に出たら、緊急下校・学校閉鎖。区内発生宣言で即下校・区内全校閉鎖。閉鎖中はメールと電話などの緊急連絡網を活用。校長や副校長が学校に出て対応する。

2.ゴミ収集 可燃は継続
可燃ゴミは集める。「マスクや鼻紙は放置できない」(保健所)から、約40台の収集車と運転手は区外の企業14社の所属。
課長補佐の話「どこまで要請出来るか。1区ではどうにもならない」という。燃やす清掃工場も区内にはない。

3.高齢者福祉 電話対応
減速は電話対応。小学校で高齢者に給食する催しなどはすべて中止する。だが、独居の認知症患者など数十人には「ワクチンを打って訪問するしかない」と保健師の話。

感想 )

1年かけ、徹底的に練り上げたようです。学校の一斉休校・閉鎖は、厚生労働省が指針を決めたので、比較的課題は少ないと思います。ただし、高齢者などに給食している場合もあるようなので、混乱の可能性も残されています。

最も悩ましいことの1つは、戸籍の事務だそうです。国から法律で委託されており、中止は区だけでは決められない。「出生や死亡、婚姻などは受理日時を含め、区民の財産や権利に影響するとのこと。ワクチンを打ちマスクした職員が通常通り対応するという。

ゴミ収集や戸籍係は、いわば決死の覚悟を持たなければならないようですね。これからは、これらの人たちに感謝の心を忘れないようにしないとならないと思います。

来週の土曜日は、江東区が主催、東商江東支部共するセミナー「中小企業BCP対策」があります。この点を事前質問事項でFAXすることにしました。
posted by オンコリンカス at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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